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OpenOffice.org の特徴的な機能: ページスタイルの研究  
執筆者: matsui
発行日付: 2006/6/26
閲覧数: 41753
サイズは 16.27 KB
印刷用ページ 友達に教える
 
● ページスタイルの研究

Microsoft Officeに無く、OpenOffice.orgのWriterやCalcに独特の機能として「ページスタイル」があります。この機能は、その名の通り「スタイル」の一種で、ページ書式に名前をつけて保存する機能です。

ちなみに「スタイル」というのは、書式の組み合わせに名前をつけておく機能で、Wordなら「段落スタイル」や「文字スタイル」「表スタイル」「リストスタイル」、Excelなら「セルスタイル」などがあります。
同じようにWriterにも「段落スタイル」「文字スタイル」「枠スタイル」「リストのスタイル」、Calcには「セルスタイル」がありますが、それと同じ考え方でページ書式に名前をつけておくのが「ページスタイル」です。WriterとCalcのどちらにも「ページスタイル」があります。

WriterでもCalcでも「スタイルと書式」ウインドウのアイコンをクリックして表示を切り替えることができます。次の画面がそれぞれの「スタイルと書式」ウインドウを「ページスタイル」に切り替えた様子です。

画面01 WriterのページスタイルとCalcのページスタイル




この画面を見ると分かるように、Writerには「HTML」「右ページ」「脚注」「左ページ」「最初のページ」「索引」「標準」「封筒」「文末脚注」の9種類のページスタイルが、またCalcには「レポート」「標準」の2つのページスタイルが初期登録されています。

新しいファイルを作成すると、WriterもCalcも「標準」ページスタイルを設定した状態のドキュメントが作成されます。

「段落スタイル」や「文字スタイル」と同じように、「ページスタイル」の場合も、ユーザー側で自由に新しいページスタイルを作成することができます。画面02は新しいページスタイルを作成するために「スタイルと書式」ウインドウの空白部分を右クリックして「新規作成」コマンドを表示したところです。このようにして自由にページスタイルを作成し、そのページスタイル名をダブルクリックすれば、現在のページに適用されます。

画面02 新規スタイルの作成




Writerのページスタイルでは、次のページに続くページスタイルを指定できるようになっています(画面03)。右ページのスタイルの後に左ページのスタイル、左ページのスタイルの後に右ページというように指定すると、左右のページスタイルが交互に表示されるように設定できます。

画面03 Writerのページスタイルは、次に続くスタイルを指定できる





ですから、Writerでは、1ページ目は縦書きに、2ページ目は横書きに、といった指定も簡単にできます。またCalcには次に続くスタイルを指定する機能はありませんが、それでもスタイルを使うことによって、横置きの印刷をするシートと縦置きの印刷をするシートを交互に設定するというようなことが簡単にできます。

● Writerで1ページ目は縦書きに、2ページ目は横書きにする手順

まず、現在のページを縦書きにする手順です。
1.「書式」−「ページ」コマンドを選択します。
2.「ページスタイル:標準」ダイアログが表示されます。
3.「ページ」タブを選択します。
4.「文字の方向」を「右から左へ(縦書き)」に切り替えます(画面04)。

(注)Wordでは横書きを縦書きに切り替えると用紙の向きが自動的に横置きに切り替わりますが、Writerでは切り替わりません。必要に応じて用紙の配置を手動で切り替えてください。

画面04 文字の方向を縦書きに切り替える




続いて、2ページ目を横書きに変更する手順です。

1.「書式設定」ツールバーの左端にある「スタイルと書式」ボタンをクリックします。
2.「スタイルと書式」ウインドウが表示されますので、ツールバーにある「ページスタイル」ボタンをクリックしてページスタイルの表示に切り替えます(画面01参照)。
3.ページスタイルの一覧の空白部分を右クリックし、表示されたポップアップメニューから「新規作成」コマンドを選択します(画面02参照)。
4.「ページスタイル」ダイアログが表示されます。
5.「管理」タブで「名前」と「次に続くスタイル」を設定します。画面05では「横書き」という名称で、次に続くスタイルとして「標準」を指定しています。
6.「ページ」タブで「文字の方向」が「左から右へ(横書き)」になっていることを確かめます。
7.「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。

画面05 「横書き」ページスタイルの作成




これで横書きのページスタイルが完了です。任意のページ(たとえば2ページ目)を表示して、「スタイルと書式」のページスタイル一覧で「横書き」スタイルをダブルクリックすれば設定することが出来ます。「次に続くスタイル」が標準になっていますので、その次のページは自動的に標準(ここでは「縦書き」)に切り替わります。

もしも1ページ目から2ページ目への切り替えを自動的におこなうのなら、さらに次の操作をします。

1.「スタイルと書式」ウインドウのページスタイルのリストから「標準」を右クリックします。
2.表示されたポップアップメニューから「変更」コマンドを選択します(画面06)。
3.「ページスタイル:標準」ダイアログが表示されますので、「管理」タブで「次に続くスタイル」を設定します(画面03参照)。

これで、ページが切り替わるたびに縦書きと横書きが自動的に切り替わります。

画面06 既存のページスタイルを編集する





● Wordとの互換性

Wordではページスタイルという概念がありませんので、ページ設定の「余白」タブで印刷の形式として「見開き」や「袋とじ」などの指定ができるようになっています。また、ヘッダーとフッターについては、「奇数/偶数ページ別指定」が出来るようになっています。つまり、機能ごとに個別に対応しているわけです。
さらに、上記のように「1ページ目は縦書きに、2ページ目は横書きにする」というようなときには、「セクション区切り」を使って切り替えます(画面07)。セクションの開始位置を「次のページから」などに指定して対応します。なお、Wordのセクション区切りは必ずしもページ書式に関連したものだけではありません。たとえば段組を途中で変更するというときにもセクション区切りが使用されます。

画面07 Wordでは「セクション区切り」を使ってページ書式を切り替える




では、Wordのセクション区切りを設定したドキュメントをWriterで開くとどうなるか試してみましょう。用意したファイルは画面08のような構成になっています。

画面08 1ページ目には「段組の切り替え」が、3ページ目には「用紙の方向の切り替え」がセクション区切りで設定されているWord文書を作成した





こういったさまざまなセクション区切りを含むWord文書をWriterで開くと、ページ書式に関連したセクション区切りはページスタイルに変換され(画面09)、ページの途中で書式を切り替える内容の場合は「範囲」に変換されます(画面10)。同じセクション区切りでも、その内容に応じて対応するWriterの機能に自動的に変換されるようになっています。

画面09 ページの区切りに設定したセクションは「ページスタイル」に変換された




画面10 段組の切り替えに使用したセクションは「範囲」に変換された





● Excelとの互換性

すでに書いたように、初期状態のCalcでは「標準」のページスタイルが設定されています。それに対してExcelでは、スタイルという概念が無く、「ページ設定」は各シートで独立しています。

Excelでは、それぞれのシートごとに変更を行い、変更はそのシートだけに適用されます(注)。したがって、Excelでは1枚目のシートのページ書式を変更しても2枚目のシートには影響を与えません。しかるに、Calcでは、1枚目のシートのページ書式(すなわち「標準」のページスタイル)を変更すると、「標準」が適用されているすべてのシートのページ書式が変更されてしまいます。

「ページスタイル」のことを理解していないと、このことにとまどうかもしれません。しかし、ページスタイルについての基本が分かると、逆に取り扱いが楽になります。各シートごとに「ページスタイル」を作成して、このページスタイルをそれぞれのシートに設定すれば、Excelと同じ取り扱いになります。

(注)Excelでまとめて複数のシートの「ページ設定」を変更したいときは、複数のシートを選択して「作業グループ」を作成して処理をおこないます。


● Calcで新しいページスタイルを作成してシートに設定する手順

1.基本的な手順はWriterのページスタイルの場合と同じです。上記の解説を参照してください。
2.画面11がCalcの「ページスタイル」ダイアログです。このダイアログの基本的な取り扱いもWriterの場合と同じです。

画面11 Calcの「ページスタイル」ダイアログ




● ExcelのワークシートをCalcで開いたときにどのようなことがおこるか

画面12がExcelのブックをCalcで開いたときのページスタイルの様子です(「スタイルと書式」ウインドウの表示を「ページスタイル」に切り替えた画面)。「PageStyle_Sheet1」「PageStyle_Sheet2」……というようなページスタイルが読み込まれています。すでに解説したように、Excelではページ設定がシートごとに独立しているために、このように別々のページスタイルとして読み込まれます。

画面12 ExcelのワークシートをCalcで開くと、シートごとにページスタイルが作成される




したがって、このインポートファイルでは、1枚目のシートでページスタイルを変更しても、2枚目、3枚目のシートには反映されません。普段Calcを使っている人が、Excelファイルを読み込んだときに、逆にこの違いにとまどうことになります。

しかし、ページスタイルについて理解していれば、対処は簡単です。1枚目と同じページスタイルを2枚目や3枚目のシートに設定したいときは、それぞれのシートを表示して「スタイルと書式」ウインドウで「PageStyle_Sheet1」ページスタイルをダブルクリックして設定してやれば良いわけです。


● 別のファイルからページスタイルを適用する。

スタイルを活発に利用するようになると、すでに作成したスタイルを別のファイルで使用したいということがおこります。ここで別のファイルからスタイルをインポートする手順の具体例を挙げておきましょう。ページスタイルをインポートする手順は次の通りです。あらかじめ目的のページスタイルの設定されたファイルが保存されている必要があります。

1.スタイルと書式」ウインドウの右端にある「選択スタイルから新規作成」ボタンをクリックして表示されるメニューから「スタイルの読み込み」を選択します(画面13)。

画面13 「スタイルと書式」の「選択スタイルから新規作成」ボタンをクリックして「スタイルの読み込み」を選ぶ




2.画面14の「スタイルの読み込み」ダイアログが表示されます。
3.「ページ」チェックボックスをオンにして「ファイルから」ボタンをクリックします。

画面14 「スタイルの読み込み」ダイアログで「ページ」チェックボックスをオンにする




4.「ファイルを開く」ダイアログが表示されますので、目的のファイルを選択します。
5.これで目的のスタイルが読み込まれます(画面15)。ただし、読み込んだスタイルがすぐに「スタイルと書式」ウインドウに反映さらないことがあります。その場合は、一度「スタイルと書式」ウインドウの表示を更新する(たとえば閉じてから開き直す)必要があります。

画面15 別ファイルから新しいスタイルが読み込まれた





● スタイルは階層構造になっている

ここで、ちょっとページスタイルから離れて、段落スタイルや文字スタイルにおける「スタイルの階層構造」について説明しておきましょう。

「段落スタイル」や「文字スタイル」は階層構造になっています。「スタイルと書式」ウインドウの下側にあるドロップダウンリストで表示を切り替えることが出来ます(画面16)。

画面16 「スタイルと書式」ウインドウを階層表示に切り替える




下位のスタイルを作成したいときは、親となるスタイルを右クリックして「新規作成」を選択します(画面17)。
(スタイル一覧の余白部分を右クリックして「新規作成」を選択すると、「標準」を元にして新規作成されます。)

画面17 スタイル名を右クリックして「新規作成」を選ぶと下位のスタイルが作成できる




で、「ページスタイル」の話に戻ります。いま述べたように「段落スタイル」や「文字スタイル」は階層構造になっていますが、「ページスタイル」と「リストのスタイル」は階層構造になっていません。たとえ特定のスタイルを右クリックして「新規作成」を右クリックしても、下位の階層のスタイルを作成することは出来ませんから注意してください。「スタイルと書式」の表示を階層に切り替えることは出来ますが、すべてのスタイルが同じレベルに並んでいます。


● ページスタイルは個別設定がない。

またちょっとページスタイルから離れて、段落スタイルや文字スタイルの話をします。
「文字スタイル」や「段落スタイル」は、個別にカスタマイズできます。たとえば「標準」の段落スタイルで作業しているときに、「書式」−「段落」コマンドを使って「中央揃え」に変更したとします(画面18)。この操作では、該当の段落が個別に中央揃えに変更されますが、相変わらずスタイルは「標準」のままであり、そこに個別の変更が(上乗せで)追加された状態となります。

画面18 「書式」メニューから「段落」を選んで設定すると、スタイルは変更せずに個別に書式が追加設定される




このように段落や文字にに個別に加えた書式の変更は、「スタイル」よりも優先します。この個別の変更部分を削除するには、もういちど標準のスタイルを選択してその段落に設定します(または「書式」−「標準の書式設定」コマンドを実行)。

実は「ページスタイル」には、上記のような個別設定がありません。スタイルについての知識が無いときは、このことはほとんど問題にならないのですが、スタイルについて理解して使い始めたときには、逆に混乱を引き起こすことがあります。

画面19が「書式」−「ページ」コマンドで表示されるダイアログです。ダイアログのタイトルを見ると「ページスタイル:標準」となっています。このコマンドで呼び出されるのは「標準」スタイルの変更画面なのです。すなわち「スタイルと書式設定」ダイアログで「標準」スタイルを右クリックして「変更」を選ぶのと同じ画面です。

画面19 「ページスタイル」は個別に書式を追加できない。「書式」メニューのコマンドもスタイルの編集となる





同じように「書式」メニューに並んでいる「文字」「段落」「ページ」コマンドですが、「文字」や「段落」と「ページ」では目的や適用範囲が大きく異なります。この違いにくれぐれも注意してください。



 
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