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トップ  >  アプリケーションごとの互換性  >  Word−Writer 操作の互換性の基礎知識
1.Word−Writer 操作の互換性の基礎知識


ここでは、Word2003とWriter3.0の互換性について、操作性の面から解説しています。これまでWord2003を使ってきた人が、Writer3.0を使用するにあたって押さえておいた方がよい基礎知識をまとめてあります。細かい部分での互換性や、ドキュメントの互換性については、別途解説します。


● Writerの起動時に日本語入力システムがオンにならない

Wordを起動すると、日本語入力機能が自動的にオンになります。しかし、Writerの場合には手動でオンにする必要があります。

Writerの起動時に日本語入力システムがオンになるように設定したいという希望があるようですが、残念ながら現在のところできないようです(※)。面倒でもWriter起動後に「半角/全角(漢字)」キーを押して、日本語入力をオンに切り替える必要があります

※ 情報をお寄せください。 → 送信フォーム


● 禁則処理の内容が違っている

禁則処理の内容が、次の2点で違っています。

1)禁則処理の対象文字がWordの初期設定と違っている。
2)ぶら下げで禁則処理するときの句読点や閉じ括弧のカーニング量が違う
(文字送りについては、判定基準が複雑なので、すべての場合を評価しきれていません。筆者は、禁則処理が発生したときのトラッキング量の調整も差があるように感じています)

順番に解説していきます。
まず、禁則処理の対象文字列を見てみましょう。次のように、標準で設定されている行頭禁則処理の内容が違っています。

画面01 Wordの禁則処理の設定(「標準レベル」では、拗音が含まれていません)





画面02 Writerの禁則処理の設定(「標準」チェックボックスをオフにして内容を確認しています)





対処法ですが、手作業で禁則文字の内容を修正するのは結構骨が折れます。Wordのファイルを開くと、Writerの設定が切り替わるのを利用すると良いでしょう。具体的な手順は次の通りです。

まず、Wordの初期状態のファイルをひとつ用意しておきます(Wordを持っていない人は、下記のファイルをダウンロードしてください)。

→ Wordファイルのダウンロード
http://oooug.jp/compati/3.0/data/word.doc

このファイルを、テンプレート代わりに開いて、別名で保存します。このときWriter3.0形式で保存しても、禁則処理の設定はWordと同じものが保存できます。

画面03 Writerの禁則処理の内容がWordと同じになります(※)





もしも、Writerの初期状態そのものを変更したいのなら、Wordの白紙ファイルをもとにして、Writerの標準テンプレートを作成すると良いでしょう。
詳細については、下記のトピックをご覧ください。

「行頭禁則処理の対象文字が違っている」
http://oooug.jp/compati/2.0/xoopsfaq+index.cat_id+1.htm#q9

※ そのほか、マージン設定や標準スタイルの設定(フォントなど)も切り替わります。


2)の文字送りに関しては、さまざまな方向から論議がおこなわれていますが、まだ解決されていません。現状では、Writerの「句読点のぶら下がり」をオフにして、見かけ上の文字配置を近づけるという程度の処理が精一杯です。したがって、文字の並びに関しては、Wordと厳密に同じものを作成することはできません。
特に半角文字と全角文字が組み合わさった部分では、微妙な文字送りの違いが発生して、改行の位置がずれてしまうということが起こります。これがつもると、ドキュメントのページ数が変わってしまうこともあります。

画面04 Wordの禁則処理
(解説:2行目を見ると、末尾の句点が自動的に追い込まれていることがわかります。また、4行目を見ると、3カ所の読点のカーニングが調整されています。)





画面05 Writerの禁則処理
(解説:2行目を見ると、末尾の句点は欄外にぶら下げられています。4行目も、読点は末尾の欄外にぶら下げられています。)






● 別ドキュメントへのドラッグ&ドロップ

2つのファイルを並べて操作するときのドラッグ&ドロップ操作の結果が違いますから注意してください。

Wordの場合には、別ドキュメントへのドラッグ&ドロップ操作は「移動」になります。コピー処理をしたいときはCtrlキーを押しながらドラッグ&ドロップ操作をおこないます。

Writerの場合には、別ドキュメントへのドラッグ&ドロップ操作は「コピー」になります。移動処理をしたいときはShiftキーを押しながらドラッグ&ドロップ操作をおこないます。
(Shiftキーはドラッグ操作を開始してから押すようにします。先に押すと範囲の拡張になってしまうので注意してください)


● 複数箇所からのコピー&ペースト

Microsoft Officeには「Officeクリップボード」と呼ぶ機能があります。Writerには、これに相当する機能がありません。

画面06 Officeクリップボードは「作業ウインドウ」として表示されます(Word)。





Windowsのクリップボードには、1つのデータしか貼り付けることができませんが、Officeクリップボードを使うと同時に24個までのデータを貼り付けることができます。この機能は、複数の場所から切り取ったアイテムをまとめて貼り付けるときに、たいへん重宝します。
残念ながら、OpenOffice.orgにはこの機能がありません。面倒でもひとつずつ処理する必要があります。
そこで、上で述べた‘ドラッグ&ドロップ操作による別ファイルへのコピー機能’を使うと便利です。新しいドキュメントを用意して一時保管場所にします(ショートカットキーはCtrl+N)。コピーしたい部分を次々とドラッグ&ドロップしておけば、結果的にOfficeクリップボードと同じように利用することが可能です。


● 描画キャンバスについて

Word2003 では、図形描画のオートシェイプなどのボタンをクリックすると「描画キャンバス」が表示されます。Writerには「描画キャンバス」の機能はありません。

描画キャンバスの機能はWord2002になって追加された機能ですが、「わかりにくい」「使いづらい」という声が多かったようです。Word2007では、オプション設定でオフになっています(「Wordオプション」−「詳細設定」−「編集オプション」)。

Word2003でも、作図そのものは描画キャンパスの中でも外でも自由に作成できます(描画キャンバスの外に作図すると描画キャンパスは自動的に消去されます)。また、いったん描画キャンバスの中に作図した図形をドラッグして描画キャンバスの外に出すこともできます(この場合は、描画キャンバスは自動消去されません。手動で削除する必要があります)。
たとえば、案内図を作成するというようなときは、描画キャンバスを利用するのが便利です。しかし、逆に、矢印やフキダシなどの図形をひとつ挿入するたびに描画キャンバスが挿入されるのは、じゃまな感じがします。

画面07 Word2003の描画キャンバス





一方のWriterの図形の取り扱いは、Word2000までの図形描画と似ています。Word2002以降の描画キャンバスのように使いたいときは、DrawのキャンバスをOLEオブジェクトとして挿入すると良いでしょう。
Writer にキャンバスを挿入する方法は、「挿入」−「オブジェクト」−「OLEオブジェクト」コマンドを選び、「OLEオブジェクトの挿入」ダイアログボックスで「OpenOffice.org 2.0の図形描画」を選びます。

画面08 「OLEオブジェクトの挿入」ダイアログ(Writer)





これで、メニューバーやツールバーがDrawのものに変化しますから、通常のDrawの操作を使って作図をします。挿入されているキャンバスの外側をクリックすると、Drawでの処理が終了し、Writerの編集画面に戻ります。この画面でわかるように、図形描画ツールなどもDrawのものが利用できますので、豊富な機能を利用することができます。

画面09 Drawの機能を使って作図処理をおこなうことができる(Writer)






● テキストボックスのアイコン

これはWriterだけでなくOpenOffice.orgの図形描画ツールに共通したことですが、「図形描画」ツールバーのテキストボックスのアイコンが分かりづらいようです。
次のボタンがテキストボックス作成のボタンです。その右側にあるのは、「フキダシ」と「縦書きのフキダシ」です。紛らわしいので注意してください。

画面10 「テキストボックス」アイコンと「縦書きテキストボックス」アイコン






● 「罫線表」作成機能

Writerの作表機能には、「罫線を引く」「罫線の削除」の機能(いわゆる「鉛筆」ツールと「消しゴム」ツール)がありません。行数や列数を指定して罫線表を作成する方法だけが用意されています。
また、線種で点線が選べないので、線の色を灰色にするなどで代用する必要があります。そのため、官公庁に提出する書類などで、様式が厳格に決められている場合は、同じものが作成できない場合があるということを覚悟しておく必要があります。

画面11 Writerの「表」ツールバーと「罫線」パレット






●「ページ設定」コマンド

Writerの「ファイル」メニューには「ページ設定」コマンドがありません。相当する機能は「書式」−「ページ」コマンドにあります。

画面12 「書式」−「ページ」コマンドで「ページスタイル」ダイアログを表示する





このダイアログのタイトルを見ると、「ページスタイル:標準」と書かれています。Writerでは、ページ設定も「スタイル」として管理しています。「文字スタイル」や「段落スタイル」と同じように「ページスタイル」を扱うことができます。すなわち、1つのファイルで複数の「ページスタイル」をもつことが可能です。初期設定として「標準」ページスタイルがあてがわれています。

Wordの場合には、1つのドキュメントの中でページ設定を切り替えるときは(たとえば用紙サイズやページレイアウトなどを変更するとき)、セクション区切りを挿入しておこないます。それに対してWriterでは、複数の「ページスタイル」を作成しておくことができるので、必要に応じて「ページスタイル」を切り替えることによっておこないます。


● 文字数と行数を指定するドキュメントの作成

日本語文書では、文字数と行数を指定して文書を作成するということが広くおこなわれています。たとえば、「1行あたり40文字で、1ページに30行を印刷する」とか、「400字詰め原稿用紙で3枚」というような指定です。このような設定でドキュメントを作成するときの手順がWordとWriterとでだいぶ違います。
また、禁則処理のところでも書きましたが、同じように設定しても、半角文字などが混在すると文字送りに微妙な違いが出ます。
これらを解決するために、さまざまな工夫がされていますが、完全な解決には至っていないのが現状です。詳細については、次のトピックを参照してください。

「「行数」や「文字数」を指定したドキュメントを作成する方法」
http://oooug.jp/compati/3.0/documents+index.content_id+2.htm
「文字グリッドに「Word互換モード」って、どういうこと?」
http://oooug.jp/compati/3.0/introduction+index.content_id+3.htm

画面13 「ページスタイル」ダイアログの「行数と文字数」タブ(Writer)




画面14 「行数と文字数」タブのWord互換モード(Writer)




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2008/12/28 松井幹彦

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