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トップ  >  アプリケーションごとの互換性  >  Excel−Calc 操作の互換性の基礎知識
ここでは、Excel2003を中心に(状況に応じてExcel2007の話題も加えながら)、Calc3.0との互換性について、操作性の面から解説します。これまでExcel2003を使ってきた人が、 これからCalc3.0を使用するということを想定して、押さえておいた方がよい基礎知識をまとめてあります。より細かい部分での互換性や、ドキュメントの互換性については、別途解説します。


● 範囲内のアクティブセルの位置

ExcelもCalcも、ワークシート上をマウスでドラッグすると「範囲」が選択できます。この操作は、共通です。ただし、アクティブセルの位置が、ExcelとCalcで違います。

画面01 Excelの範囲選択(Excelでは、選択開始位置がアクティブセルです)。



左上から右下に向かって範囲を選択すると、左上がアクティブセルとなる。


画面02 Calcの範囲選択(Calcでは、最終セルがアクティブセルとなります)。



左上から右下に向かって範囲を選択すると、右下がアクティブセルとなる。


CalcでExcelと同じ状態をつくるには、範囲選択後にEnterキーやTabキーを1回押します。または、右下から左上に向けて範囲を選択することによっても、アクティブセルの位置を左上にできます。

念のために説明しますが、キーボードからデータを入力すると、このアクティブセルに入力されます。また、メニューから書式設定などのコマンドを実行すると、「選択範囲」を対象にして実行されます。

※ 2011.2.12 追記
LibreOffice(OpenOffice.orgの派生版)では、選択範囲の先頭位置がアクティブセルになるように変更されています。OpenOffice.org Calc の操作性になじめない方には、LibreOfficeをおすすめします。機能的にはOpenOffice.orgと大きな違いはありません。


● 1セルの選択について

Calcでは、1セルだけを選択するときの手順がExcelと違いますから注意が必要です。

Excelでは、「選択範囲」は「アクティブセル」を拡大したもののような印象を持っています。セルをワンクリックすれば、セルが選択され、しかも、その選択されたセルがアクティブになります。セル枠をドラッグして移動すると、選択された1セルが移動します。

Calc では、ワークシート上をワンクリックしただけでは、セルが「アクティブ」になっただけで、そのセルは範囲として選択されていません。したがって、ドラッグして移動することはできません。
1セルを「範囲」として選択するときは、ワンクリックしたあとでShftキーを押しながらもう一度クリックします。これで範囲として選択することができます。または、いったん(ワークシート上をドラッグして)範囲選択モードに入り、その状態で1セルに戻します。こうして範囲として選択したセルは、ドラッグして移動できます。

ちょっと分かりにくいかもしれません。ドラッグして移動できるのは「範囲」で、「アクティブセル」はドラッグできません。この違いにを意識すると、理解できると思います。

(参考:Calcは「アクティブセル」と「選択範囲」を、まったく別のものとして扱っていて、旧バージョンでは切り離すことも可能でした → 旧バージョンの解説へ)。

なお、「アクティブセル」を移動したいときは、移動先となる目的のセルをクリックします。するとクリックしたセルがアクティブセルになります。これがアクティブセルを移動する方法です。

画面03 1セルをクリックする



セルをクリックしてアクティブにした状態。このアクティブセルは、ドラッグして移動することはできない。


画面04 Shiftキーを押しながらもう一度クリックする



1つのセルを範囲として選択した状態。この場合は、ドラッグして移動することができる。


画面05 1セルを範囲として選択する別のやり方



隣のセルまでドラッグし(範囲選択モードに入る)、そのままもとのセルに戻す


(参考)
範囲のドラッグは、Excelのように枠線を選択する必要はありません。範囲内の任意の場所を選択してドラッグできます。この点は、Excelよりも便利です。

画面06 Excelの範囲ドラッグ操作



範囲をドラッグするときに、Excelは枠線を選択する必要がある。


画面07 Calcの範囲ドラッグ操作



範囲内の任意の場所をドラッグして移動することができる。


● DeleteキーとBackSpaceキー

ExcelのDeleteキーの操作は、CalcではBackSpaceキーに割り当てられています。CalcでDeleteキーを押すと、「内容の削除」ダイアログが表示されます。そのままEnterキーを押せば、書式をのぞいて内容を削除できます。

画面08 Calcの「内容の削除」ダイアログ



Calcでは、Deleteキーを押すと、このダイアログが表示される。


Calcでは、ワンタッチで内容を削除したいときは、DeleteキーではなくBackspaceキーを押します。すると、ダイアログは表示されずに書式以外の内容を削除できます。ただし、「ノート」(旧バージョンの「コメント」が名称変更)も削除対象となっています。この点がExcelとちがいますから注意してください。

※ 2011.2.12 追記
LibreOffice(OpenOffice.orgの派生版)では、BackSpaceキーとDeleteキーの機能が入れ替えられていて、Excelと同じ感覚で操作できます。OpenOffice.org Calc の操作性になじめない方には、LibreOfficeをおすすめします。機能的にはOpenOffice.orgと大きな違いはありません。


● 相対参照と絶対参照の切り替え

Excelは、F4キーで「相対参照」と「絶対参照」を切り替えます。Calcでは、F4キーは「データソース」のオン/オフです。相対参照と絶対参照の切り替えは、Shift+F4キーに割り当てられています。

「データソース」については、下記を参照してください。
参照 → 2.4.基本操作に関する互換性(旧バージョンのサイト)


● 範囲名の貼り付け

Excelでは、F3キーで「名前の貼り付け」ダイアログが表示されます。また、Shift+F3キーで「関数の挿入」ダイアログが表示されます。これらのショートカットキーは、なかなか便利ですが、残念ながらCalcでは設定されていません。

F3キー関連では、Ctrl+F3キーで「名前の指定」ダイアログが表示されますので、この部分(範囲名の設定)だけが共通しています。
F3キーとShift+F3キーにExcelと同じ機能を割り付ける手順は、次のトピックをご覧ください。

→ ショートカットキーの設定


●「Ctrl+Enter」と「Alt+Enter」

ExcelとCalcでは「Ctrl+Enter」と「Alt+Enter」のキー割付が逆になっています。
Excelでは、セルに文字列を入力中に改行するときは「Alt+Enter」キーを押します。それに対して、Calcでは、セル内改行は「Ctrl+Enter」キーに割り当てられています。
Excelでは、選択範囲にまとめてデータを入力するときは「Ctrl+Enter」キーを押します。それに対してCalcでは、範囲への一括入力が「Alt+Enter」キーに割り当てられています。


● 全角と半角の取り扱い

Excelでは、数字や記号を全角で入力しても適切に半角に変換して取り込んでくれます。しかし、Calcではこの機能はまだ不十分です。数字データは自動変換しますが、記号類は自動変換しませんから、ユーザー側で半角に切り替えて入力する必要があります。


● 複数シートの編集

複数のワークシートを編集するときの処理が、次のような点で違います。

1)作業グループを作成していなくても、表示倍率の変更はすべてのシートに適用されます。

2)作業グループを作成していても、行列の挿入や削除はカレントシートだけに影響を与えます。

3)すべてのシートを選択したときに、選択を解除するには「編集」−「シート」−「選択」コマンドを使います。画面09が表示されますから、一覧からシート名を選びます。シートタブのクリックはカレントシートの切り替えだけで、作業グループは解除されません。シートタブの右クリックにも「作業グループ解除」などのコマンドはありません。

画面09 Calcの「シートの選択」ダイアログ



全シートの選択を解除するには、「編集」−「シート」−「選択」コマンドでこのダイアログを表示して、任意のシートを選択する。


4)他シートを参照する数式のシート名部分を「相対参照」として扱うことができます。たとえばSheet2にSheet1を参照する数式が記入されているとします。この数式をSheet3にコピーするとSheet2を参照する数式に置き換えられます。これはExcelよりも優れている部分です(残高を次のシートに引き継ぐ数式などが簡単に作成でできます)。

以下は旧バージョンでの解説ですが、内容は変わっていないので、参照してください。
参照 → シート名の相対参照


● シートの追加(Excel2007)

Excel2007では、シートタブの右端に「新しいシートを挿入」ボタンが用意されています。
Calcでは、シートタブの余白部分をダブルクリックすると、新しいシートを簡単に挿入できます。画面11の「シートの挿入」ダイアログが表示されます。

画面10 Excel2007で新しいワークシートを挿入する




画面11 Calc3.0では、シートタブの余白部分をダブルクリックすると、「シートの挿入」ダイアログを表示することができる



丸印の部分をダブルクリックすると、「シートの挿入」ダイアログを表示できる。


シート名の変更は、右クリックして「シート名を変更」コマンドを選択します。シートタブのダブルクリックでは変更できませんので、注意してください。

画面12 シート名の変更は、右クリックして「シートの名前を変更」を選ぶ




(参考)「シートの移動またはコピー」コマンドを使ってシートをコピーすると「Sheet1_2」のようにアンダーバーと数字を付与したシート名がつけられます。これをExcelと同じように「Sheet1 (2)」という名前にすると旧バージョンではエラーになりましたが(括弧付きのシート名を作成できなかった)、新バージョンでは解消されています。

画面13 シートをコピーすると、シート名はアンダーバーに番号が追加されたものになる




※ 2011.2.12 追記
LibreOffice(OpenOffice.orgの派生版)では、Calcのシートタブに新しいシートを追加するボタンが用意されていて、Excelと同じ感覚で操作できます。OpenOffice.org Calc の操作性になじめない方には、LibreOfficeをおすすめします。機能的にはOpenOffice.orgと大きな違いはありません。

● 数式の記述

Excelは、関数の引数を「=SUM(A1:A4,C1:C4)」のようにカンマ( , )で区切りますが、Calcでは、「=SUM(A1:A4;C1:C4)」のように引数の区切り文字はセミコロン( ; )です。

画面14 Calcでは、関数の引数が複数ある場合、区切り記号は「;」を使う




Excelでは、シート名を付与したセル参照を「Sheet1!A1」のようにエクスクラメーションマーク( ! )で区切って表しますが、Calcでは「Sheet1.A1」のようにピリオド( . )で区切ります。

画面15 Calcでは、他のシートのセルを参照するときは、シート名を「 .」で区切る




Excelでは、他のファイルへの参照は
=[Book1]Sheet1!$A$1
のように、角括弧 [ ] で囲んでファイル名を付与しますが、Calcでは
='file:///C:/Documents and Settings/ユーザー名/My Documents/集計表.ods'#$Sheet1.A1
のように、シャープ記号( # )で区切ってファイル名をフルパスで付与します。
なお、#記号のあとの$記号は、シート名が絶対参照となっていることを表しています(シート名の絶対参照については「複数シートの編集」の項を参照)。

画面16 Calcでは、他のファイルのセルを参照するときは、ファイル名を「#」で区切る




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2009/1/05 松井幹彦

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