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Yさんの公開日記
01月23日
21:33
Florianが書いたエントリの日本語訳です。LibreOfficeの運営方針に関して、彼自身がどのように取り組んでいるのかが分かります。

原文はこちら。
http://blog.documentfoundation.org/2011/01/22/hassles-and...

前提知識として…
OpenOffice.orgから派生する形で、昨年LiberOfficeができました。OpenOffice.orgの10年にわたる成果を受けてまた新たにThe Document Foundationという基金を設立し、OpenOffice.orgとは独立した組織としてLibreOfficeの開発を始めたものです。
FlorianはそのThe Document Foundationの主要メンバーです。最近The Document Foundationに対する疑問や問い合わせも多く、成長速度もあまりに早いためこのような意見を表明することになったようです。

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The Document Foundation Blog
2011年1月22日
激論、苦悩、そして解決策
Florian Effenberger

コミュニティの皆様へ

ここ数日、長いこと議論をしていました。進め方や方向性が分からないとか、「運営委員会」の役割がよく分からないとか、そういった問い合わせが多かったからです。ここでそれぞれの問題の細かい点まで議論するつもりはありませんし、もちろん「誰が言ったか」なんてことも書くつもりはありません。しかし、意見はきちんと表明すべきだとは感じています。ここから書くことは私(Florian)の個人的意見であり、運営委員会の公式見解ではありません。しかしながら、共通の目的のために働く我々にとって役立つのではないかと思っています。

まず、私はここ数ヶ月で我々が為したことを誇りに思っています。たった4ヶ月。我々(もちろんコミュニティの皆さん全員を含む我々)は、本当に巨大な、インパクトのある事業を達成しました。私がよく言っていることではありますが、もっとも重要で、もっとも注目されるフリーソフトウェアが最終的に「自由」となることを選んだのです。
この10年間に何があったでしょうか?20%のマーケットシェアを占め、年間1億ダウンロードを達成し、50のサブプロジェクトがあり、何百という開発者がリポジトリにコミットしてきました。皆さんならこの愛すべき「フリーのオフィススイート」というプロジェクトの重要性だけでなく、このプロジェクトを今の状態まで持ってくることがどれだけ大変だったか分かっていただけるでしょう。しかも、今までよりずっと短い時間で、(少なくとも資金的には)乏しいリソースという条件の中でです。このプロジェクトに向かって一歩を踏み出すのには、大変な勇気がいりました。我々はこのプロジェクトが簡単なものではないと分かっていましたし、時間も労力も途方もなくかかるだろうことも分かっていました。それでも、大変な毎日が価値ある一歩一歩だったのです。

もうすぐLibreOffice3.3という最初のリリース版が出せそうですが、準備として世界中に60を超えるミラーサイトを用意しました。たくさんのメーリングリストも作りました。Wikiにブログ、planetに各国語のウェブサイトに翻訳ツールにあれやこれやと用意しました。LibreOfficeに関わるたくさんの方々が各国語版のためのマーケティングを行い、ローカライズし、テストし、各地のチームが協力してリリースパーティーを企画し、人によっては夜中の電話会議にも参加してくれました。
もし我々が何らかの企業によるバックアップを受けてフルタイムで雇用されていたとしても、それでも我々が今までに成し遂げてきたことは自慢できると思っています。ですが、実際には我々はほとんどはボランティアです。仕事の合間や終業後に作業していましたし、家族を養わねばなりませんでしたし、趣味があったりしますし、個人的な事情や時には悲しむべき出来事もありました。ボランティアコミュニティの力によってここまでのことを達成したというのは、本当に誇るべきことなのです。

そうなんです。俺たちはロックだ!すげーんだ!

我々が目指す方向は実現可能であり、しかも輝く未来である、ということを世界に対して見せつけたのです。しかしながら、ここ数日いろんな意見を聞き、いくつかについては悩みました。
本当に我々は「正しいこと」をしたのだろうか?本当に我々は「正しい組織」を作ったのだろうか?

私の結論は「我々は正しい方向に向かっている!」です。

これだけの巨大な、影響力のある、しかもできたばかりのプロジェクトという事例は、まったくもって普通じゃありません。ですから、物事が全て完璧に動くなんてことはありませんし、全員を幸せにするなんてのは普通はできないのです。我々のプロジェクトは過去10年間の実績の上に成り立っていますが、新しい組織で、予算も全然違って、違う商品名とロゴでやり直しているのですから、本当にたくさんの仕事が降ってきました。コミュニティだけでなく、基金も規約、組織、統制、ビジネスモデル、お金といったいわゆるインフラを整備しなければなりませんし、リリースの計画は必要ですし、まさに今感じているところでは、マーケティングに関する仕事以外をするために、ユーザーからの問い合わせやプレス対応するエージェントを雇えば良かったと思うほどです。

ま、いろいろありましたがひとまずはうまくいきました。それどころか、私が夢見ていた以上にうまくいきました。

今起こっているのは、「急速な成長」です。世界中から興味を持った人が集まってきて、一緒に働き始めています。そのような世界的な動きや熱狂具合を見て、我々は正しい方向に向かっているのだろうと信じています。しかし、しばしば忘れられてしまうのが「大局」です。皆さんがいろんな問題に着目してくれているのには感謝していますが、現時点においてはその全てが優先事項である…とは言えません。むしろ、もっと他の問題について関係者間で先に対処されなければならない場合もあります。
3.3のリリースを後回しにして、マーケティンググループの組成を放り出し、基金設立は棚上げし、資金援助をしてくれる企業との面談を延期し、あれもこれも置いといて商標ポリシーについて決めるなんてことはできないんです。
…分かってもらえますよね?

言いたいことはコミュニケーションなんです。意思の疎通です。

我々は時差がある各地に住み、違う言語を話し、できることも違い、意識も差があり、十人十色です。しかしこれは、最高も最悪も産み出し得ます。色彩に富んだすばらしいものが出来上がるかもしれないし、単に誤解の原因ともなりうるからです。
我々は皆、ここに同じ理由で集いました。フリーソフトウェア、オープンスタンダード、本当に自由で何者にも縛られないオフィススイート、それが我々が信じるものです。
私は皆さん一人一人に会って回りたい。どのくらい貢献したか、肩書き、役割、所属とかそんなものは関係なく一人一人です。一緒に働き、団結し、話し合い、同じ方向に向かって歩いていこうではないですか。

一つ一つの「良好な関係」から何らかの成果、思いやり、友情が生まれて欲しいと思っています。その過程で葛藤が生じるのは当然なのです。むしろ逆にこれらは良好な関係を作り、育て、何か成果を生み出すのに不可欠なことでもあります。
もし毎日晴れの日ばかりだったら、人生はつまらないと思いませんか?(^-^)

我々は間違いを犯してきましたし、これからも間違うでしょう。だって人間だもの。これは、以前のプロジェクトと何も変わりません。プロジェクトどころか、あらゆるものごとにおいて変わりません。たくさんのことが並行して動いていく中で、ちょうど今この時点でこのプロジェクトが目立っているに過ぎないのです。ことわざにもあるように、「まず卵を割らなければオムレツは作れない」のです。(訳注:何かを成し遂げるには、何らかの面倒な作業や問題解決が必要ということ。)
人間は無謬ではありません。しかし、お互いを尊重し、コミュニケーションによって適宜合意を得ていかなければならないということは誰でも学べますし、実行もできます。

運営委員会は全てのことを決める場でもありませんし、最終的な決裁機関でもありません。要するに、我々はコミュニティが成長するために必要なら手助けする存在であり、もちろん日々の定型的な仕事をこなしていく場でもあります。この発言には、誰に対する何の秘密もありません。これも新しい役割なのです。
運営委員の誰一人として、こんなに大きなフリーソフトウェアの運営などに関わったことはありません。そして、このような運営をどうすれば良いかということについて書いた本は、おそらく見つからないでしょう。我々は間違いもする人間ですが、それぞれに善意を持ち、全てがうまく進んでいくように毎日必死で働いています。

私自身も、もちろん失敗はしました。時には、全てに目を通すのはかなり困難ですし、優先順位をつけるのすら難しいこともあります。何しろ一日中電話は鳴りっぱなしだし、週に何百だか何千だかのメールは来るし、家族とも過ごしたいですし、明日のご飯のために働くことだってもちろん重要ですもの。健康に過ごしたければ睡眠は大事だよ、という医者からの忠告だって忘れてはいけませんしね。私だけでなく、他の忙しく働いている皆さんだって状況は同じだと思いますよ。
ですから、もし状況を見渡したとき、無理にすぐ返答しようと思ってはいけません。物事に対する見方や重要性は他人と違うものです。ただし、悪意を持ってはいけません。
別の人々は別の見方をします。数日前にメーリングリスト上で私が述べたように、たいがいは一方だけが責められるべきではなく、何らかの問題に対して両者が協力して解決を図っていかなければならないのです。

我々は一つのミッション、一つの目的のために動いています。必ず実現しましょう。一緒に、団結して。

The Document FoundationとLiberOfficeコミュニティはいかなる人に対してもオープンです。疑問点には喜んでお答えしますし、それが建設的主張であれば批判も積極的に受け入れ、日々より良くなるように学び、改善していきます。道を誤らないよう、もし何かがおかしな方向に進んでいると感じたならば、オープンなコメントやフィードバックによってどうか我々を正してください。ただし、物事には時間がかかることも考慮し、忍耐もお願いしたい。

共に努力していきましょう。我々が為すことは、共通の目的のため、コミュニティのため、そして本当に自由で何者にも縛られないオフィススイートのためです。ともに働き、共に語らい、共にコミュニティを成長させていきましょう。

困難ではありますが、私は本当にやりがいがあると思ってやっています。

あなたもですよね?(*・∀-)☆

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This is a translation of The Document Foundation Blog:
http://blog.documentfoundation.org/2011/01/22/hassles-and...

Translated by Yosuke Kato
http://facebook.com/yosuke.kato
http://twitter.com/yosuke_kato
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